測定用語辞典

酸素濃度(O2)測定に関する用語説明

溶存酸素(DO)の測定方法

 工場排水試験法JIS K0102に定められている公定法には、滴定法 と 隔膜電極法 があります。

滴定法

 滴定法には、ウインクラー・アジ化ナトリウム変法という測定方法と、ミラー変法の2種類があり、どちらも酸化還元反応を利用する方法で試薬を厳密に調合し滴定、公式に基づいて計算、といった手順を踏みます。

隔膜電極法

 隔膜電極法は、隔膜電極を用いて測定する方法で、滴定法と違い現場ですぐに測定値が得られる点で優れています。当社の溶存酸素計(DO計)も、隔膜電極法を用いた測定方法です。隔膜電極は、電解液中に浸した2種類の金属間に電圧をかけ、水中の溶存酸素量に応じて流れる電流を測定するポーラログラフ式と、電圧をかけずに測定水中の溶存酸素量に応じて発生する電流を測定するガルバニ電池式、という方式に分かれます。

 隔膜電極法では、電極先端の隔膜を通過する酸素量を、水中の「酸素分圧」を測定することで、記憶されている飽和溶存酸素量の値をもとに、酸素分圧を濃度に換算して測定値として出力します。このことから、水中の塩分濃度が高い場合や、大気圧が変化する場合は出力値が変わってくるため、補正が必要になってきます。

 また、隔膜電極法で溶存酸素を測定する場合、隔膜の表面のみの酸素が消費されてしまうため、測定の際には、測定水を撹拌(かくはん)させて流速を作ることが必要になります。

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