酸素濃度計・溶存酸素計のことなら
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~溶存酸素(DO)測定~
溶存酸素計の使用においては、校正(調整)が重要です。校正には以下のような方法があります。
低濃度の溶存酸素を正確に測定したい場合や低濃度の数値が異常だと感じる場合に、溶存酸素計のゼロ点を理論値に合わせるための校正方法として、ゼロ標準液(溶存酸素量ゼロの水;亜硫酸ナトリウム約25gを水に溶かし、水を加えて500mLとしたもの)を用いてゼロ校正を行います。
また、スパン校正には、水中の飽和溶存酸素分圧と大気中の酸素分圧はほぼ等しいことを利用して、簡易的に大気中の酸素分圧を利用したスパン校正と、溶存酸素飽和水(水500mL程度で10~20分エアレーションしたもの)を使用して行う飽和水校正があります。記憶させた飽和溶存酸素量を基に、測定水のDO値に換算するやり方でより正確な校正です。ただし、飽和水校正でも気圧の影響を受けるため、微調整のために滴定法などで測定した値をDO計の指示値に記憶させるマニュアル校正という方法もあります。
なお、溶存酸素計の校正には、国家標準にトレースされている標準液がないため、校正証明書の発行はできません。
隔膜電極に使っている隔膜の酸素透過率は、測定水の温度によって変化します。また、飽和溶存酸素量も、測定水の温度に対して変化するため、電極には温度センサーを内蔵しており、自動的に温度補償が行われる仕組みになっています。
校正時の水温と測定水の水温に大きな差があると、温度補償誤差が生じることがあります。より正確に校正するためには、測定する水温に近い温度で校正することが望ましく、校正前に酸素センサーを30分以上放置して温度になじませておくとよいです。
飽和溶存酸素濃度は、測定水中の塩分(塩化物イオン)濃度が高いほど、低くなります。しかし、隔膜電極法の溶存酸素計の出力は溶存酸素の濃度ではなく、「酸素分圧」に比例しますので、塩分濃度の影響が出力に反映されません。そのため、測定水中の塩分濃度に対して、溶存酸素濃度の減少分を補正することで、正確に測定ができます。
弊社のDO計は、一般的な海水の塩分濃度(19,000ppm)を記憶させ塩分補正機能として組み込まれているものと、手動で測定水の塩分濃度を溶存酸素計に記憶させ、その値によりDO値が補正されるように組み込まれているものとがあります。
溶存酸素(DO)測定
~校正方法について~
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