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~pH測定~
pHを測定する方式には、JIS規格にもとづく ガラス電極法、ISFET電極を用いる方式、水素電極、キンヒドロン電極、アンチモン電極を用いる 金属電極方式、指示薬を用いる方式があります。
ISFETは、Ion Sensitive Field Effect Transistor(イオン感応性電界効果トランジスタ)の略で、測定の原理はガラス電極法と同じですが、導電性ガラス膜ではなく、応答部に半導体素子や絶縁膜を用いた構造になっています。
ガラス電極と比べて材質が樹脂などのため破損の心配は少なくなりますが、ISFETの実装は接着剤に頼らざるをえないため、一般的に過酷な測定環境下では寿命が短い面があります。
ISFETのpH計はガラス電極式よりも比較的安価で購入することができます。
金属電極法には、水素電極法、キンヒドロン電極法、アンチモン電極法があります。
水素電極法は、白金電極に純水な水素ガスを吸着させた水素電極を測定用液に浸して発生する電位を測定します。pH測定方法の基準となる測定法ではありますが、水素ガスの取扱いが不便であり、また酸化性・還元性の強い物質による影響を受けやすいため、あまり実用性がありません。
キンヒドロン電極法は、測定液にキンヒドロンを加えてよく撹拌した中に白金電極を浸したキンヒドロン電極と、比較電極との電位差からpHを求める方法です。簡単な測定方法ですが、pHが8以下の場合しか測定できないため、あまり使用されていません。
アンチモン電極法は、よく磨いたアンチモンの棒を比較電極とともに測定液に浸し、双方の間の電位差からpHを求める方法です。測定液のpHによって、アンチモン棒の表面の酸化物が溶けてできたアンチモン水酸化物の電離平衡が異なることに着目したのがこの測定方法です。電極の磨き方によって指示値が変わるなど再現性が悪かったり、金属イオンの影響により誤差が生じたりするため、主たる用途は、ガラス電極が使用できない含フッ素溶液の測定で精度を求められないものに用いられています。
pHの変化によって変色する色素をpH指示薬(酸塩基指示薬)といい、数多くの指示薬が開発されています。これらの指示薬を紙にしみ込ませた試験紙をpH試験紙といいます。
他に、単に酸性、中性またはアルカリ性かのみを確認する場合にはリトマス紙を用いる方法がありますが、あまり敏感ではないので現在ではほとんど使われていません。
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